throbber
(57)【要約】
`【課題】例えば薄膜電極が基板表面にパターン形成され
`た液晶表示装置にあって、ブラシスクラバ等による基板
`洗浄に伴う薄膜電極の損傷を防止する。
`【解決手段】ポリシリコン形TFT方式アクティブマト
`リックス液晶表示装置を構成するTFTアレイ側基板1
`1の透明絶縁基板上にはITOにて形成される画素電極
`22がマトリックス状に設けられている。また、アレイ
`側基板11の透明絶縁基板上には、ブラシスクラバ等に
`よる基板洗浄の際に画素電極22が損傷すことを防止す
`るために、画素電極22群の外周を囲むように同画素電
`極22より膜厚の薄いダミー膜5が設けられる。
`
`ChinaStar Ex.1014
`
`

`
`1
`
`(2)
`
`【特許請求の範囲】
`【請求項1】表面に適宜の膜材がパターン形成された状
`態でブラシ洗浄される固体装置において、
`当該装置の同一表面において前記膜材の外周を囲むよう
`にパターン形成されたダミー膜を備えることを特徴とす
`る膜材がパターン形成された固体装置。
`【請求項2】前記ダミー膜は、その膜厚が前記膜材の膜
`厚よりも薄くパターン形成されたものである請求項1記
`載の膜材がパターン形成された固体装置。
`【請求項3】前記ダミー膜は、その膜厚が装置外周に向
`かうにしたがって順次薄くなる勾配を有して若しくは階
`段状にパターン形成されたものである請求項1または2
`記載の膜材がパターン形成された固体装置。
`【請求項4】前記ダミー膜は、前記膜材と同一材料にて
`パターン形成されたものである請求項1〜3のいずれか
`に記載の膜材がパターン形成された固体装置。
`【請求項5】前記ダミー膜は、前記膜材と異なる材料に
`てパターン形成されたものである請求項1〜3のいずれ
`かに記載の膜材がパターン形成された固体装置。
`【請求項6】前記固体装置は液晶表示装置の液晶駆動用
`半導体素子が設けられる透明絶縁基板であり、前記膜材
`は同透明絶縁基板の表面に上にパターン形成された画素
`透明電極である請求項1〜5のいずれかに記載の膜材が
`パターン形成された固体装置。
`【請求項7】固体装置の表面に膜材をパターン形成する
`方法において、
`少なくとも前記固体装置の最外周にパターン形成される
`膜材の膜厚をそれ以外の部分にパターン形成される膜材
`の膜厚よりも薄くすることを特徴とするパターン形成方
`法。
`【請求項8】固体装置の表面に膜材を着膜する工程と、
`該着膜した膜材の膜厚がその端部ほど薄くなるようにプ
`ラズマ反応圧力を高めたプラズマドライエッチングにて
`同膜材をエッチングする工程と、
`を備えるパターン形成方法。
`【発明の詳細な説明】
`【0001】
`【発明の属する技術分野】本発明は、例えば透明電極が
`パターン形成された液晶表示装置など、膜材がパターン
`形成された固体装置、及びパターン形成方法に関する。
`【0002】
`【従来の技術】従来、表示装置、例えばポリシリコン形
`TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)方
`式アクティブマトリックス液晶表示装置等においては、
`その画素電極としてITO(Indium Tin Oxide)等の透
`明薄膜電極が使用されている。この透明薄膜電極はポリ
`シリコン形TFTをガラス基板等の上に形成した後にパ
`ターニングして形成される。そして、特に歩留まりの向
`上を図るものに対しては、その後の製造工程に移る前に
`ブラシスクラバ等による基板洗浄が行われている。
`
`
`
`1010
`
`
`
`2020
`
`
`
`3030
`
`
`
`4040
`
`
`
`5050
`
` 特開2000−98909
`2
`【0003】ここで、図10〜図12を参照して、上記
`ブラシスクラバを用いた基板洗浄の概要を説明する。図
`10に上記液晶表示装置のTFTアレイ側基板1の部分
`平面構造を示し、図11には同図10のX−X線に沿っ
`た断面構造を示す。なお、図11に示す断面構造におい
`てTFT等、画素電極以外の液晶駆動にかかる部分の図
`示は省略する。
`【0004】図10に示すTFTアレイ側基板1におい
`て、ドレインドライバに接続されるドレイン線DLとゲ
`ートドライバに接続されるゲート線GLとの交点近傍に
`液晶表示装置を構成する各表示画素の画素電極2がパタ
`ーン形成されている。この画素電極2はTFTアレイ側
`基板1のほぼ全面において所定画素数分、マトリックス
`状に形成されているが、図10においてはその一部分の
`みを示す。
`【0005】また、画素電極2は上述のITOからな
`り、コンタクトホール3を介してTFTのソース電極
`(図示略)に接続されている。また同画素電極2は、図
`11に示されように、TFTアレイ側基板1を構成する
`透明絶縁基板(ガラス基板等)1a上に形成されてい
`る。
`【0006】次に、図12に示す平面図に基づき、ブラ
`シスクラバを使用したTFTアレイ側基板1の洗浄態様
`を説明する。基板洗浄に際しては同図12に示されるよ
`うに、TFTアレイ側基板1を所定の回転台(図示略)
`に載置し、同回転台を回転させた状態で同じく回転させ
`たブラシスクラバのブラシ部4を当該基板1の表面に当
`接させる。そして、同図12の矢印Y方向にブラシ部4
`を移動させながら同基板1の表面全体を洗浄する。なお
`このとき、薬液を用いた化学的洗浄と併用されることも
`多い。
`【0007】
`【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
`うなITO等の画素電極2がその最上部にパターン形成
`されたTFTアレイ側基板1をブラシスクラバを使用し
`て洗浄する場合にあっては、図13に示されるように、
`画素電極2のうちの上記回転するブラシスクラバのブラ
`シ4aに最初に当接する電極がその機械的な力によって
`損傷してしまうことがある。このように基板1の洗浄工
`程において画素電極2が損傷を被ると、それは画素欠陥
`となり、ひいては液晶表示装置としての製品歩留りを低
`下させる要因ともなる。
`【0008】なお、こうした液晶表示装置に限らず、半
`導体装置等を含めてその表面に膜材がパターン形成さ
`れ、その後上記ブラシスクラバ等によって表面洗浄され
`る固体装置にあっては、こうした実情も概ね共通したも
`のとなっている。
`【0009】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
`あり、その目的とするところは、ブラシスクラバ等によ
`る洗浄に対してその表面にパターン形成された膜材を好
`
`

`
`3
`適に保護し、ひいては製品歩留りを向上させることので
`きる膜材がパターン形成された固体装置及びパターン形
`成方法を提供することにある。
`【0010】
`【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
`めに、請求項1に記載の発明では、表面に適宜の膜材が
`パターン形成された状態でブラシ洗浄される固体装置に
`おいて、当該装置の同一表面において前記膜材の外周を
`囲むようにパターン形成されたダミー膜を備えることを
`その要旨とする。
`【0011】同構成においては、固体装置の同一表面に
`おいて前記膜材の外周を囲むようにパターン形成された
`ダミー膜が備えられる。そのため、固体装置を例えばブ
`ラシスクラバ等を使用してブラシ洗浄する場合、ブラシ
`スクラバのブラシは前記パターン形成された膜材と当接
`する前にまずダミー膜に当接する。そのため、回転する
`ブラシスクラバのブラシの機械的な力によって前記膜材
`が損傷すことは防止される。
`【0012】また請求項2に記載の発明では、請求項1
`記載の膜材がパターン形成された固体装置において、前
`記ダミー膜は、その膜厚が前記膜材の膜厚よりも薄くパ
`ターン形成されたものであることをその要旨とする。
`【0013】同構成においては、固体装置を例えばブラ
`シスクラバ等を使用してブラシ洗浄する場合、ブラシス
`クラバのブラシは、まず膜材の膜厚よりも薄くパターン
`形成されたダミー膜に乗り上げ段差を小さくしてから同
`膜材に乗り上がるようになる。そのため、回転するブラ
`シスクラバのブラシの機械的な力によって前記膜材が損
`傷することは好適に防止される。
`【0014】また請求項3に記載の発明では、請求項1
`または2記載の膜材がパターン形成された固体装置にお
`いて、前記ダミー膜は、その膜厚が装置外周に向かうに
`したがって順次薄くなる勾配を有して若しくは階段状に
`パターン形成されたものであることをその要旨とする。
`【0015】同構成においては、固体装置を例えばブラ
`シスクラバ等を使用してブラシ洗浄する場合、ブラシス
`クラバのブラシはダミー膜の勾配若しくは階段に沿って
`好適に前記膜材に乗り上がるようになる。そのため、回
`転するブラシスクラバのブラシの機械的な力によって前
`記膜材が損傷することは好適に防止される。
`【0016】また請求項4に記載の発明では、請求項1
`〜3のいずれかに記載の膜材がパターン形成された固体
`装置において、前記ダミー膜は、前記膜材と同一材料に
`てパターン形成されたものであることをその要旨とす
`る。
`【0017】同構成によれば、ダミー膜を形成するため
`の別途マスク等は不要となり、その製造工程が簡略化さ
`れる。また請求項5に記載の発明では、請求項1〜3の
`いずれかに記載の膜材がパターン形成された固体装置に
`おいて、前記ダミー膜は、前記膜材と異なる材料にてパ
`
`(3)
`
`
`
`1010
`
`
`
`2020
`
`
`
`3030
`
`
`
`4040
`
`
`
`5050
`
` 特開2000−98909
`4
`ターン形成されたものであることをその要旨とする。
`【0018】同構成によれば、ダミー膜の設計等の自由
`度が高まる。また請求項6に記載の発明では、請求項1
`〜5のいずれかに記載の膜材がパターン形成された固体
`装置において、前記固体装置は液晶表示装置の液晶駆動
`用半導体素子が設けられる透明絶縁基板であり、前記膜
`材は同透明絶縁基板の表面に上にパターン形成された画
`素透明電極であることをその要旨とする。
`【0019】同構成によれば、液晶表示装置にあって、
`透明絶縁基板表面のブラシ洗浄に伴う画素透明電極の損
`傷は好適に防止される。また請求項7に記載の発明で
`は、固体装置の表面に膜材をパターン形成する方法にお
`いて、少なくとも前記固体装置の最外周にパターン形成
`される膜材の膜厚をそれ以外の部分にパターン形成され
`る膜材の膜厚よりも薄くすることをその要旨とする。
`【0020】同形成方法においては、膜材の段差が緩和
`されるため、ブラシ洗浄に伴う同膜材の損傷も好適に防
`止される。また請求項8に記載の発明では、パターン形
`成方法において、固体装置の表面に膜材を着膜する工程
`と、該着膜した膜材の膜厚がその端部ほど薄くなるよう
`にプラズマ反応圧力を高めたプラズマドライエッチング
`にて同膜材をエッチングする工程と、を備えることをそ
`の要旨とする。
`【0021】同形成方法においては、膜材の段差が緩和
`されるため、ブラシ洗浄に伴う同膜材の損傷も好適に防
`止されるとともに、製造工数を増やすことなく勾配を有
`する膜材を得ることができる。
`【0022】
`【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
`明にかかる膜材がパターン形成された固体装置をポリシ
`リコン形TFT方式アクティブマトリックス液晶表示装
`置に適用した第1の実施の形態について図1〜図4に基
`づき詳細に説明する。
`【0023】図1は、本実施の形態にかかる固体装置
`(液晶表示装置)のTFTアレイ側基板11の部分平面
`構造を示すものである。また、図2(a)は、この図1
`のA−A線に沿った断面構造、図2(b)は同じく図1
`のB−B線に沿った断面構造をそれぞれ示すものであ
`る。
`【0024】図1に示すTFTアレイ側基板11におい
`て、ドレインドライバに接続されるドレイン線DLとゲ
`ートドライバに接続されるゲート線GLとの交点近傍に
`液晶表示装置を構成する各表示画素の画素電極12がパ
`ターン形成されている。この画素電極12はTFTアレ
`イ側基板11のほぼ全面において所定画素数分、マトリ
`ックス状に形成されているが、図1においてはその一部
`分のみを示す。
`【0025】また、画素電極12は上述のITOからな
`り、コンタクトホール13を介してTFTのソース電極
`(図示略)に接続されている。また同画素電極12は、
`
`

`
`5
`図2に示されように、TFTアレイ側基板11を構成す
`る透明絶縁基板(ガラス基板等)11a上に形成されて
`いる。
`【0026】ここで本実施の形態にかかる液晶表示装置
`にあっては、図1に示されるように、マトリックス状に
`設けられた画素電極12の外周を連続して囲むようにし
`て、ダミー膜5が設けられている(図1にはその一部の
`み示される)。また、図2(a)及び(b)に示される
`ように、同ダミー膜5の膜厚は、画素電極12の膜厚よ
`りも薄く形成されている。このダミー膜5は、前記ブラ
`シスクラバ(図12、図13)を使用してアレイ側基板
`11を洗浄する際に、同ブラシスクラバのブラシ4aに
`よって画素電極12が損傷すことを防止するために設け
`られている。
`【0027】すなわち、本第1の実施の形態において
`は、図3に示されるように、前記ブラシ4aが画素電極
`12と当接する際、同ブラシ4aは、まずダミー膜5に
`乗り上がり、画素電極12との段差が小さくなった状態
`で同画素電極12に乗り上がる。そのため、回転するブ
`ラシ4aの機械的な力によって画素電極12自体が損傷
`することは防止されるようになる。
`【0028】なお、このダミー膜5は画素電極12と同
`様にITOにて形成されてもよいし、その他の材質に
`て、例えばAl(アルミニウム)、Cr(クロム)等に
`て形成されてもよい。
`【0029】次に、図4を参照して、上記ダミー膜5及
`び画素電極12の形成方法を説明する。これら膜材のパ
`ターン形成に際しては、まず図4(a)に示すように、
`透明絶縁基板11a上にダミー膜5となる薄膜5Aを成
`膜する。次に、図4(b)に示すように所定のレジスト
`パターン6を形成し、続いて図4(c)に示すように薄
`膜5Aをエッチングする。その後、レジストパターン6
`を剥離することで、透明絶縁基板11a上に薄膜ダミー
`配線5が形成される。
`【0030】次に、図4(d)に示すように、透明絶縁
`基板11a上に上記画素電極12となるITO膜12A
`を成膜し、その上に所定のレジストパターン6aを形成
`する。続いて、この成膜したITO膜2Aをエッチング
`し、レジストパターン6aを剥離すると、図4(e)に
`示されるように、画素電極12及びダミー膜5が透明絶
`縁基板11a上に形成されるようになる。
`【0031】以上説明したように、本第1の実施の形態
`によれば、以下のような効果を得ることができる。
`(1)本第1の実施の形態では、液晶表示装置のTFT
`アレイ側基板11の透明絶縁基板11a上において、画
`素電極12の周囲を連続して囲んで、且つその膜厚が同
`画素電極12の膜厚より薄く形成されるダミー膜5が設
`けられる。そのため、ブラシスクラバを使用して前記基
`板11を洗浄する場合にあっても、ブラシスクラバのブ
`ラシ4aが画素電極12と当接する際、ブラシ4aはい
`
`(4)
`
`
`
`1010
`
`
`
`2020
`
`
`
`3030
`
`
`
`4040
`
`
`
`5050
`
` 特開2000−98909
`6
`きなり画素電極12の側面に衝突せずに、まずダミー膜
`5に乗り上げて、画素電極12の段差が小さくなってか
`ら同画素電極12に乗り上げるようになる。そのため、
`同ブラシ4aの機械的な力によって画素電極12が損傷
`すことが防止され、ひいては液晶表示装置としての生産
`歩留りが向上されるようになる。
`【0032】なお、上記ダミー膜5の形状は、図1に示
`したような画素電極12の外周を連続して囲む形状に限
`られない。他に例えば、図5に示すように、画素電極1
`2の形状に対応して切断された形状となるダミー膜5a
`の集合として同画素電極12の外周を囲む形状としても
`よい。このダミー膜として要は、透明絶縁基板11a上
`において画素電極12より同基板端側にあって画素電極
`12の周囲を囲むように設けられるとともに、その膜厚
`が画素電極12の膜厚より薄く形成されるものであれば
`よい。
`【0033】また、上述のようにダミー膜5は画素電極
`12と同様にITOにて形成されてもよいし、その他の
`材質にて、例えばAl(アルミニウム)、Cr(クロ
`ム)等にて形成されてもよいが、ITOにて形成される
`場合は、画素電極12をパターン形成する工程において
`一括してダミー膜5をパターン形成することができる。
`すなわち、ダミー膜5を形成するための別途マスク等は
`一切不要であり、その製造工数、製造コストを低く抑え
`ることが可能となる。一方、ダミー膜5をITO以外の
`材質にて形成する場合は、同ダミー膜5の設計等の自由
`度が高まる。
`[第2の実施の形態]次に、本発明にかかる膜材がパタ
`ーン形成された固体装置を同じくポリシリコン形TFT
`方式アクティブマトリックス液晶表示装置に適用した第
`2の実施の形態について図6〜図9に基づき詳細に説明
`する。
`【0034】図6は本実施の形態にかかる固体装置(液
`晶表示装置)のTFTアレイ側基板21の部分平面構造
`を示すものである。図7(a)は、この図6のC−C線
`に沿った断面構造、図7(b)は、同じく図6のD−D
`線に沿った断面構造をそれぞれ示すものである。
`【0035】ここでは第1の実施の形態との相違点を中
`心に説明する。本第2の実施の形態の前記第1の実施の
`形態との相違点は、図6に示されるように、マトリック
`ス状に設けられた画素電極22の外周を囲むダミー膜と
`して、同画素電極22を2重に囲むダミー電極22a,
`22bが設けられている点にある(図6にはその一部の
`み示される)。また、これらダミー電極22a,22b
`の平面形状は画素電極22と同一に形成されるととも
`に、その膜厚は画素電極22の膜厚に比べて薄く形成さ
`れる。さらに、図7(a),(b)に示されるように、
`同ダミー電極22a,22bの表面は、その膜厚が画素
`電極22からアレイ側基板21端部に向けて、すなわち
`図7(a)及び(b)においてはその右側から左側に向
`
`

`
`7
`けて薄くなるように勾配を有して形成されている。な
`お、このダミー電極22a,22bは画素電極22と同
`様にITOにて形成される。
`【0036】そのため、本第2の実施の形態において
`は、上述したようなブラシスクラバを用いた基板21の
`洗浄の際、図8に示されるように、そのブラシ4aは、
`ダミー電極22aからダミー電極22bの表面の傾斜に
`沿うようにして画素電極22上に乗り上げるようにな
`る。このため、本第2の実施の形態によっても、回転す
`るブラシ4aの機械的な力によって画素電極22が損傷
`すことは好適に防止されるようになる。
`【0037】次に、図9を参照して、上記ダミー配線2
`2a,22b及び画素電極22の形成方法を説明する。
`これら膜材のパターン形成に際しては、まず図9(a)
`に示すように、透明絶縁基板21a上にダミー電極22
`a,22b及び画素電極22となるITO膜22Aを成
`膜する。次に、図9(b)に示すように、透明絶縁基板
`21aの端部に形成されるITO膜22Aの膜厚が、そ
`の中央部に形成されるITO膜22Aに対して徐々に薄
`くなるように同ITO膜22Aの表面をエッチングす
`る。
`【0038】このエッチング方法としては、例えばプラ
`ズマを用いたドライエッチング法において、反応圧力を
`通常の圧力(約18mTorr)より高く、例えば20
`mTorrとする方法が有効である。すなわちここで
`は、上記エッチングにかかるプラズマ反応圧力を高くす
`ると、基板端ほど深く、いわばアンバランスにエッチン
`グされることを積極的に利用する。
`【0039】続いて、図9(c)に示すように、このエ
`ッチングされたITO膜22A上に所定のレジストパタ
`ーン6bを形成する。そしてITO膜22Aをエッチン
`グし、レジストパターン6bを剥離すると、図9(d)
`に示されるように、画素電極22及びダミー電極22
`a,22bが透明絶縁基板21a上に形成されるように
`なる。
`【0040】以上説明したように、本第2の実施の形態
`によれば、以下のような効果を得ることができる。
`(1)本第2の実施の形態では、ダミー電極22a,2
`2bの膜厚が透明絶縁基板21aの外側に向かうにした
`がい薄くなるように形成される。そのため同基板21a
`を例えばブラシスクラバを使用して洗浄する場合であ
`れ、ブラシスクラバのブラシ4aが画素電極22と当接
`する際、同ブラシ4aは好適に画素電極22に乗り上が
`るようになる。そのため、回転するブラシスクラバのブ
`ラシ4aの機械的な力によって画素電極22が損傷する
`ことは好適に防止される。
`【0041】(2)本第2の実施の形態では、ダミー電
`極22a,22bが画素電極22と同質のITOによっ
`てパターン形成される。そのため、画素電極22をパタ
`ーン形成する工程において一括してダミー電極22a,
`
`(5)
`
`
`
`1010
`
`
`
`2020
`
`
`
`3030
`
`
`
`4040
`
`
`
`5050
`
` 特開2000−98909
`8
`22bをパターン形成することができる。すなわち、ダ
`ミー電極22a,22bを形成するための別途マスク等
`は一切不要であり、その製造工数、製造コストを低く抑
`えることが可能となる。
`【0042】(3)本第2の実施の形態では、ダミー電
`極22a,22bの表面の傾斜を、画素電極22の形成
`も含めたITOのエッチング工程において、プラズマ反
`応圧力を積極的に高めることにより形成した。すなわ
`ち、それらダミー電極22a,22bの表面の傾斜す
`ら、何ら別途の工程を追加することなく形成することが
`できる。
`【0043】なお、上記第2の実施の形態は以下のよう
`にその構成を変更して実施することもできる。
`・上記第2の実施の形態においては、画素電極22のダ
`ミー膜として、同画素電極22の外周を2重に囲むよう
`にその膜厚に勾配を有するダミー電極22a,22bを
`形成する例を示したが、これに限定されない。この膜厚
`に勾配を有するダミー電極は画素電極22の外周を1重
`に囲むように形成されるものであってもよい。
`【0044】・上記第2の実施の形態においては、画素
`電極22のダミー膜として、その平面形状が画素電極2
`2と同一に形成されるダミー電極22a,22bを形成
`する例を示したが、これに限定されない。他に例えば、
`薄膜ダミー配線22a,22bの平面形状は2画素分の
`面積を有する平面形状としてもよいし、あるいは3画素
`分、4画素分の面積を有する平面形状としてもよい。ま
`た逆に、1画素分の面積よりも面積が小さくなる形状と
`してもよい。要は、画素電極22と同一面積である必要
`はない。また、画素電極22を含めてダミー電極22
`a,22bの材質がITOである必要はなく、構造的に
`はそれら画素電極22及びダミー電極22a,22bが
`同一材料である必要もない。
`【0045】その他、先の第1の実施の形態も含めて、
`前記各実施の形態では、ダミー膜として形成される膜材
`(ダミー膜5やダミー電極22a,22b)がいずれも
`画素電極(12,22)よりも膜厚が薄く形成される場
`合について例示したが、その限りでもない。すなわち、
`画素電極をそのブラシによる洗浄に伴う損傷から保護す
`ることができればダミー膜自体は損傷されてもよく、例
`えば画素電極と同一の膜厚にするなど、必ずしも画素電
`極より薄い膜厚とする必要はない。また、特にダミー膜
`が金属膜(Al等)にて形成され下地との密着性が良い
`場合にも、必ずしも画素電極より薄い膜厚とする必要は
`ない。
`【0046】また、第1の実施の形態のダミー膜5に
`も、第2の実施の形態に示したダミー電極22a,22
`bのような勾配を設けてもよい。また、これらダミー膜
`5及びダミー電極22a,22bに勾配を設ける代わり
`に、それらの膜厚が装置外周に向かうにしたがって階段
`状に順次薄くなるように形成されるものとしてもよい。
`
`

`
`9
`なお、この膜厚が階段状に順次薄くなる態様は、複数の
`ダミー膜によって階段状とされるものであってもよい
`し、単一のダミー膜上においても階段状とされものであ
`ってもよい。
`【0047】また、前記各実施の形態では、固体装置の
`最外周にパターン形成される膜材をダミー膜(ダミー膜
`5やダミー電極22a)として形成する例を示したがそ
`の限りでもない。同膜材はダミー膜としてではなく、他
`に例えば電極等として形成されるものであってもよい。
`【0048】また、上記各実施の形態においては、本発
`明にかかる膜材がパターン形成された固体装置をポリシ
`リコン形TFT方式アクティブマトリックス液晶表示装
`置に適用した例を示したが、これに限定されない。他に
`例えば、同固体装置をアモルファスシリコン形TFTア
`クティブマトリクス液晶表示装置に適用してもよいし、
`パッシブマトリクス液晶表示装置に適用してもよい。さ
`らに液晶表示装置に限定されず、例えば太陽電池セル
`等、薄膜電極が基板上にパターン形成されるものであれ
`ば同様にこの発明を適用することができる。そしてさら
`には、これら薄膜電極がパターン形成されるものに限ら
`ず、LSI等の半導体装置にあっても、電極その他の膜
`材が基板表面にパターン形成され、その状態で前記ブラ
`シスクラバ等による洗浄が行われる固体装置でさえあれ
`ば、やはり同様に本発明を適用することはできる。
`【0049】
`【発明の効果】請求項1の発明によれば、固体装置を例
`えばブラシスクラバ等を使用してブラシ洗浄する場合、
`ブラシスクラバのブラシは前記パターン形成された膜材
`と当接する前にまずダミー膜に当接する。そのため、回
`転するブラシスクラバのブラシの機械的な力によって同
`膜材が損傷すことは防止される。
`【0050】請求項2の発明によれば、同様にブラシ洗
`浄する場合、ブラシスクラバのブラシは、まず膜材の膜
`厚よりも薄くパターン形成されたダミー膜に乗り上げ段
`差を小さくしてから同膜材に乗り上がるようになる。そ
`のため、回転するブラシスクラバのブラシの機械的な力
`によって同膜材が損傷すことは好適に防止される。請求
`項3の発明によれば、同様にブラシ洗浄する場合、ブラ
`シスクラバのブラシはダミー膜の勾配若しくは階段に沿
`って好適に膜材に乗り上がるようになる。そのため、回
`転するブラシスクラバのブラシの機械的な力によって同
`膜材が損傷することは好適に防止される。
`【0051】請求項4の発明によれば、前記ダミー膜の
`
`(6)
`
`
`
`1010
`
`
`
`2020
`
`
`
`3030
`
`
`
`4040
`
` 特開2000−98909
`10
`製造工程が簡略化される。請求項5の発明によれば、前
`記ダミー膜の設計等の自由度が高まる。請求項6の発明
`によれば、液晶表示装置にあって、透明絶縁基板表面の
`ブラシ洗浄に伴う画素透明電極の損傷は好適に防止され
`る。
`【0052】請求項7の発明によれば、膜材の段差が緩
`和されるため、ブラシ洗浄に伴う同膜材の損傷も好適に
`防止される。請求項8の発明によれば、膜材の段差が緩
`和されるため、ブラシ洗浄に伴う同膜材の損傷も好適に
`防止されるとともに、製造工数を増やすことなく勾配を
`有する膜材を得ることができる。
`【図面の簡単な説明】
`【図1】この発明にかかる固体装置の第1の実施の形態
`を示す部分平面図。
`【図2】図1のA−A線及びB−B線に沿った部分断面
`図。
`【図3】第1の実施の形態の固体装置に対する洗浄の態
`様を示す部分断面図。
`【図4】第1の実施の形態の固体装置の製造手順を示す
`断面図。
`【図5】第1の実施の形態の他の実施の態様を示す部分
`平面図。
`【図6】この発明にかかる固体装置の第2の実施の形態
`を示す部分平面図。
`【図7】図6のC−C線及びD−D線に沿った部分断面
`図。
`【図8】第2の実施の形態の固体装置に対する洗浄の態
`様を示す部分断面図。
`【図9】第2の実施の形態の固体装置の製造手順を示す
`断面図。
`【図10】従来の固体装置(液晶表示装置)の平面構造
`を示す部分平面図。
`【図11】図10のX−X線に沿った部分断面図。
`【図12】ブラシスクラバによる基板洗浄態様を示す平
`面図。
`【図13】従来の固体装置に対する洗浄の態様を示す部
`分断面図。
`【符号の説明】
`4a…ブラシスクラバのブラシ、5…ダミー膜、6,6
`a,6b…レジスト膜、11,21…TFTアレイ側基
`板、11a,21a…透明絶縁基板、12,22…画素
`電極(ITO薄膜電極)、22a,22b…ダミー電
`極。
`
`

`
`(7)
`
` 特開2000−98909
`
`【図1】
`
`【図2】
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`【図3】
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`【図7】
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`【図4】
`
`【図8】
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`(8)
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` 特開2000−98909
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`【図5】
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`【図6】
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`【図9】
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`【図10】
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`【図11】
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`

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`(9)
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` 特開2000−98909
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`【図12】
`
`【図13】

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