throbber
(57)【要約】
`【課題】組立・製造の作業工数が少なく、信頼性、耐久
`性に優れた「モータ」を提供する。
`【解決手段】ステータコアおよび巻線コイル7を有する
`ステータと、ステータの内側に配置したロータを備えた
`モータである。ステータコアは、ヨーク部および該ヨー
`ク部に対して突出する突極を一体的に有する複数の分割
`コアブロック10と、分割コアブロック10を配列的に
`保持する複数の保持部13を変形可能な可変部12aで
`順次連結したような形状の分割コア保持部材12とを備
`えて構成される。分割コア保持部材12は、各分割コア
`ブロック10の突極およびその近傍を被覆する絶縁性の
`被覆部13a〜13fを有しており、巻線コイル7は被
`覆部の一部13b,13d〜13fにより分割コアブロ
`ック10に対して絶縁される。
`
`NIDEC and HONDA - Ex. 1003
`Nidec Corporation and American Honda
`Motor Co., Inc. - Petitioners
`
`1
`
`

`

`1
`
`【特許請求の範囲】
`【請求項1】ステータコア(6)および巻線コイル
`(7)を有するステータ(3)と、該ステータの内側に
`配置したロータ(2)を備えたモータ(1)であって、
`前記ステータコアは、ヨーク部(11a)および該ヨー
`ク部に対して突出する突極(11b)を一体的に有する
`複数の分割コアブロック(10)と、前記分割コアブロ
`ックを配列的に保持する複数の保持部(13)を変形可
`能な可変部(12a)で順次連結したような形状の分割
`コア保持部材(12)とを備えて構成されることを特徴
`とするモータ。
`【請求項2】前記分割コア保持部材(12)は、前記各
`分割コアブロック(10)の前記巻線コイル(7)が組
`み付けられる部分を被覆する絶縁性の被覆部(13b,
`13d,13e,13f)を有することを特徴とする請
`求項1記載のモータ。
`【請求項3】前記分割コアブロック(10)は、前記分
`割コア保持部材(12)の前記被覆部(13e)に該分
`割コアブロックの一部(11b)が圧入されることによ
`り、該分割コア保持部材に保持されることを特徴とする
`請求項2記載のモータ。
`【発明の詳細な説明】
`【0001】
`【発明の属する技術分野】本発明は、モータに関し、特
`にインナーロータ型のモータのステータの構造に関す
`る。
`【0002】
`【従来の技術】ステータコアに巻線コイルを装着したス
`テータの内側に永久磁石を有するロータを配置して構成
`されるインナーロータ型のモータが一般的に使用されて
`いる。ロータの外側に配置されるステータは、環状(円
`筒状)に形成されたヨーク部に半径方向内側に突出する
`複数の突極を一体的に設けて構成され、該突極にコイル
`線を直接巻回して巻線コイルを形成し、あるいは該突極
`に予め巻回した巻線コイルを装着することにより構成さ
`れる。ロータは出力軸としての回転シャフトに複数の永
`久磁石が固定されたロータコアを一体的に取り付けて構
`成され、ステータの内側に挿入配置される。各突極に設
`けた巻線コイルに適宜に通電することにより、電磁力に
`よってロータが回転する。
`【0003】このようなモータの製造においては、その
`製造工数の低減やコストの削減などの観点から、図8に
`示すように、ステータコア51は磁性板金をプレス装置
`などにより打ち抜き成形することにより、環状のヨーク
`部52aおよび該ヨーク部52aの半径方向内側に突出
`する複数の突極52bを一体的に有する複数のコアプレ
`ート52を積層し、これらを一体化して構成される場合
`がある。
`【0004】ところで、かかるステータコア51の突極
`(積層された突極52b)は外側の環状のヨーク部(積
`
`(2)
`
`10
`10
`
`20
`20
`
`30
`30
`
`40
`40
`
`50
`50
`
` 特開2000−184635
`2
`層されたヨーク部52a)の内側に向かって突出してい
`るので、コイル線の巻回あるいは巻線コイルの装着はス
`テータコア51の内側(後にロータが挿入配置される部
`分)から行う必要がある。しかし、ステータコア51の
`内側の空間は狭いため、コイル線の巻回作業あるいは巻
`線コイルの装着作業は容易でなく、多くの作業工数を要
`するとともに、巻線数も多くできない場合があった。
`【0005】そこで、図9に示すように、図8のコアプ
`レート52をヨーク部52aの突極52bと突極52b
`の間のほぼ中間部分で分割(分断)したような形状の分
`割片(分割コアプレート)53とし、この分割コアプレ
`ート53を複数積層して一体化して分割コアブロック5
`4とする。この分割コアブロック54の積層突極53b
`にコイル線の巻回あるいは巻線コイルの装着を行った後
`に、各分割コアブロック54を隣接する積層ヨーク部5
`3aを当接させた状態で環状に配置して、隣接する分割
`コアブロック54の積層ヨーク部53a間を溶接するこ
`とにより一体化する技術が提案されている。
`【0006】なお、分割コアブロックの巻線コイルが組
`み付けられる部分は、巻線コイルとの絶縁を確実にする
`ために絶縁性の樹脂でコーティングされ、その上に巻線
`コイルが組み付けられる。
`【0007】
`【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
`うな分割コアブロックを環状に配置して、ヨーク部で互
`いに溶接固定してステータコアを構成する従来技術で
`は、コイル線の巻回作業や巻線コイルの装着作業を容易
`化し、巻線数を増やせるという利点があるものの、溶接
`作業を行う必要がありその作業は容易でないとともに、
`溶接時の熱などによって巻線コイルに破損が生じる場合
`がある。また、溶接時に作業ミスがあると、ヨーク部相
`互間の固定が不十分となり、構造的に弱く、信頼性、耐
`久性が低くなる場合があった。さらに、分割コアブロッ
`クの巻線コイルが組み付けられる部分を樹脂コーティン
`グする作業も煩雑であり、作業工数を多くする原因の一
`つになっていた。
`【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
`鑑みてなされたものであり、組立・製造の作業工数が少
`なく、信頼性、耐久性に優れたモータを提供することを
`目的とする。
`【0009】
`【課題を解決するための手段】1.上記目的を達成する
`ために、請求項1記載のモータは、ステータコアおよび
`巻線コイルを有するステータと、該ステータの内側に配
`置したロータを備えたモータであって、前記ステータコ
`アは、ヨーク部および該ヨーク部に対して突出する突極
`を一体的に有する複数の分割コアブロックと、前記分割
`コアブロックを配列的に保持する複数の保持部を変形可
`能な可変部で順次連結したような形状の分割コア保持部
`材とを備えて構成されることを特徴とする。この場合に
`
`2
`
`

`

`3
`おいて、特に限定されないが、前記ヨーク部を略円弧状
`とし、前記突極を該ヨーク部の半径方向内側に突出する
`ように形成することができる。
`【0010】この請求項1記載の発明では、複数の分割
`コアブロックを準備し、分割コア保持部材の可変部を作
`業が容易となるように適宜に変形させて、その保持部に
`各分割コアブロックを保持させる。この状態で、各分割
`コアブロックの突極にコイル線を巻回し、あるいは巻線
`コイルを装着することにより組み付ける。なお、巻線コ
`イルの突極に対する組み付けは、分割コア保持部材に分
`割コアブロックを保持させる前に行うこともできる。
`【0011】次いで、分割コアブロックを保持した分割
`コア保持部材を、その保持部が略環状に配列されるよう
`にその可変部で変形することにより、分割コアブロック
`の各ヨーク部が略環状となり、各突極が略中心を指向す
`るようにする。この状態で、分割コア保持部材の両端部
`を相互に接合固定することにより、ステータが構成され
`る。
`【0012】すなわち、従来のように分割コアブロック
`を溶接により一体化せずに、分割コア保持部材により一
`体化するようにしているので、その組立・製造作業が極
`めて容易であり、作業工数を大幅に少なくすることがで
`きる。また、溶接作業を行わないので、溶接時の熱や溶
`接作業ミスによって巻線コイルに破損が生じたり、溶接
`不良によりステータの強度を十分に確保できないという
`不具合がなくなり、信頼性、耐久性を向上することがで
`きる。
`【0013】巻線コイルの組み付け作業は、分割コアブ
`ロックを分割コア保持部材の保持部に保持した状態で、
`あるいは分割コアブロック単体で容易に行うことができ
`るので、巻線コイルの組み付け作業は容易であり、作業
`工数を低減することができる。また、巻線コイルの組み
`付け作業時に他の突極などが障害となることも少ないの
`で、コイル線の巻線数も多くすることができ、モータの
`出力の向上あるいはモータの小型化を図ることができ
`る。
`【0014】2.上記発明においては特に限定されない
`が、請求項2記載のモータのように、前記分割コア保持
`部材は、前記各分割コアブロックの前記巻線コイルが組
`み付けられる部分を被覆する絶縁性の被覆部を有してい
`る。
`【0015】ステータコアの巻線コイルが組み付けられ
`る部分は、巻線コイルとの絶縁性を確実にするため、樹
`脂などで絶縁被覆される場合があるが、この請求項2記
`載の発明のように、分割コア保持部材は被覆部を有して
`いるので、かかる絶縁被覆作業が不要となり、モータの
`組立・製造作業の作業工数を低減することができる。
`【0016】3.上記発明においては特に限定されない
`が、請求項3記載のモータのように、前記分割コアブロ
`ックは、前記分割コア保持部材の前記被覆部に該分割コ
`
`(3)
`
`10
`10
`
`20
`20
`
`30
`30
`
`40
`40
`
`50
`50
`
` 特開2000−184635
`4
`アブロックの一部が圧入されることにより、該分割コア
`保持部材に保持される。
`【0017】分割コアブロックは分割コア保持部材にそ
`の被覆部で保持されることとなり、すなわち、被覆部が
`絶縁のための被覆機能と分割コアブロックの保持機能を
`併有することとなり、分割コアブロックを保持するため
`の構造を被覆部とは別に設ける場合と比較して構成が簡
`単で効率がよい。
`【0018】
`【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
`基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係るモー
`タの要部を示す斜視図、図2は同じくステータコアの斜
`視図、図3は同じくステータコアを構成する分割コアプ
`レートの平面図、図4は同じく環状に変形する前のステ
`ータコアの要部の平面図、図5は同じく環状に変形した
`後のステータコアの要部の平面図、図6は図4のvi−vi
`線に沿って切断した端面図、図7は図6の分解端面図で
`ある。
`【0019】まず、図1を参照して、この第1実施形態
`のモータの全体的な概略構成について説明する。モータ
`1は、回転子としてのロータ2、固定子としてのステー
`タ3およびこれらを収容する図外のモータハウジングな
`どを備えて構成される。
`【0020】ロータ2はロータコア4の中心に形成され
`た貫通穴に出力軸(シャフト)5を挿入して一体的に固
`定して構成され、ロータコア4には複数の平板状あるい
`は湾曲(円弧)板状の永久磁石(不図示)が装着されて
`いる。ロータ2の出力軸5はモータハウジングに支持さ
`れている。
`【0021】ステータ3は略筒状に形成されたステータ
`コア6および複数の巻線コイル7を備えて構成されてい
`る。ステータコア6は略円筒状のヨーク部8の内側に半
`径方向に突出する複数の突極9を一体的に設けて構成さ
`れており、これにより各突極9の間にスロットが形成さ
`れる。ステータ3はモータハウジングの内側に固定され
`る。
`【0022】ロータ2はステータコア6の突極9との間
`に所定のギャップをもつように挿入配置されている。ス
`テータコア6の突極9には、それぞれ巻線コイル7が巻
`回され、これらの巻線コイル7に所定のタイミングで電
`流を流して励磁することにより、ロータ2の永久磁石と
`の電磁作用により当該ロータ2が回転する。
`【0023】次に、図2〜図7を参照して、ステータコ
`ア6の構造および製造方法について詳述する。ステータ
`コア6は、複数の分割コアプレート11を積層一体化し
`てなる複数(図2では8個)の分割コアブロック10
`と、これらの分割コアブロック10を保持して、これら
`を環状に配置して一体化するための一対の分割コア保持
`部材12を備えて構成される。
`【0024】分割コアプレート11は、図3に示されて
`
`3
`
`

`

`5
`いるように、略円弧状に形成された分割ヨーク部11a
`と、該分割ヨーク部11aの半径方向内側に突出する突
`極11bと、該突極11bの先端部に略円弧状に形成さ
`れた円弧部11cを一体的に備えて構成され、磁性を有
`する板金をプレス装置で打ち抜き加工することにより製
`造される。
`【0025】この分割コアプレート11の分割ヨーク部
`11aおよび/または突極11bには、図示は省略して
`いるが、単一または複数のハーフピアス(エンボス)が
`プレス加工時に同時に形成されている。ハーフピアスは
`分割コアプレート11の一の面に形成された凸部と他の
`面の対応する位置に形成された凹部から構成され、該凸
`部は該凹部に嵌合または圧入可能な形状に形成されてい
`る。分割コアプレート11の板厚は、特に限定されない
`が、この実施形態では、0.5mm程度のものを使用し
`ている。
`【0026】このような分割コアプレート11を複数枚
`準備し、これらの分割コアプレート11を一方のハーフ
`ピアス(凸部)を他方のハーフピアス(凹部)に圧入す
`ることにより積層して一体化する。これにより、積層さ
`れた分割ヨーク部11aにより構成されるヨーク部(積
`層分割ヨーク部)と積層された突極11bにより構成さ
`れる突極(積層突極)9と積層された円弧部(積層円弧
`部)11cを一体的に有する分割コアブロック10が形
`成される。
`【0027】分割コア保持部材12は、図4〜図7に示
`されているように、分割コアブロック10を保持するた
`めの複数の保持部13を、薄肉状の可変部12aで一列
`に順次連結したような形状を有する部材であり、隣接す
`る保持部13が該可変部12aを変形させることによっ
`て互いに回動できるようになっている。
`【0028】分割コア保持部材12の各保持部13は、
`分割コアブロック10のヨーク部11aとほぼ同一の形
`状を有する平板状のヨーク端面被覆部13a、分割コア
`ブロック10の突極11bとほぼ同一の形状を有する平
`板状の突極端面被覆部13b、分割コアブロック10の
`円弧部11cとほぼ同一の形状を有する平板状の円弧端
`面被覆部13c、分割コアブロック10のヨーク部11
`aの突極11b側の側面を被覆するための円弧板状の一
`対のヨーク側面被覆部13d、分割コアブロック10の
`突極11bの両側面を被覆するための平板状の一対の突
`極側面被覆部13e、および分割コアブロック10の円
`弧部11cの突極11b側の側面を被覆するための円弧
`板状の一対の円弧側面被覆部13fを、絶縁性を有する
`熱可塑性樹脂材料をモールド成型加工法などにより互い
`に一体的に成形して構成される。分割コア保持部材12
`の樹脂材料としては、たとえば、ポリブチレンテレフタ
`レート(PBT)やポリエチレンテレフタレート(PE
`T)などを用いることができる。
`【0029】分割コアブロック10は、図7に示されて
`
`(4)
`
`10
`10
`
`20
`20
`
`30
`30
`
`40
`40
`
`50
`50
`
` 特開2000−184635
`6
`いるように、分割コア保持部材12のそれぞれ一対のヨ
`ーク側面被覆部13d、突極側面被覆部13eおよび円
`弧側面被覆部13fで構成される一対の略コの字状の部
`分に、対応する部分を挿入または圧入して、そのヨーク
`部11aの端面をヨーク端面被覆部13aに、その突極
`11bの端面を突極端面被覆部13bに、円弧部11c
`の端面を円弧端面被覆部13cにそれぞれ内側から当接
`させることにより、分割コア保持部材12の保持部13
`に保持されるようになっている。
`【0030】複数の分割コアブロック10は、一対の分
`割コア保持部材12により上下から挟み込まれることに
`より保持され、図4に示されているように、可変部12
`aで回動変形させて、作業し易いように、たとえば、保
`持部13がほぼ直線上に並ぶんだような状態とする。こ
`の状態で、分割コアブロック10の被覆部13b,13
`eにより絶縁被覆された突極11b(9)にコイル線を
`専用または汎用巻線装置を用いて、あるいは手作業で巻
`回して巻線コイル7とし、巻線コイル7に樹脂を含浸さ
`せるなどにより固定する。なお、分割コアブロック10
`の突極11bに対する巻線コイル7の組み付けは、予め
`巻回された巻線コイル7を突極11bに装着することに
`より行うようにすることもできる。
`【0031】複数の分割コアブロック10を保持すると
`ともに、巻線コイル7が組み付けられた分割コア保持部
`材12を、図5に示されているように、各可変部12a
`で回動して各保持部13が環状に配置されるように、す
`なわち、分割コアブロック10がそのヨーク部11aが
`略環状となり、突極11bがその中心を指向するように
`環状に変形させる。なお、この状態で、隣接する円弧部
`11c間には間隙が形成されるようになっている。
`【0032】次いで、一対の分割コア保持部材12の両
`端部をそれぞれ互いに接合・固定することにより、図2
`および図5に示されているように、環状に形成されたス
`テータコア6(ステータ3)が製造される。分割コア保
`持部材12の両端部の接合は、特に限定されないが、た
`とえば、接着剤14(図2参照)により接着固定するよ
`うにできる。または、分割コア保持部材12の両端部に
`互いに係合する係合部を形成しておき、該係合部を係合
`固定するようにしてもよい。さらには、当該接合部分を
`融着するようにしてもよい。
`【0033】このように、本実施形態によれば、複数の
`分割コアブロック10を一対の分割コア保持部材12で
`挟み込んでその保持部13に保持した状態で、該一対の
`分割コア保持部材12の両端部を接合固定することによ
`り一体化して、ステータ3を構成するようにしている。
`【0034】すなわち、従来のように分割コアブロック
`を溶接により一体化せずに、分割コア保持部材12を介
`して一体化するようにしているので、その組立・製造作
`業が極めて容易であり、作業工数を大幅に少なくするこ
`とができる。また、溶接作業を行わないので、溶接時の
`
`4
`
`

`

`7
`熱や溶接作業ミスによって巻線コイルに破損が生じた
`り、溶接不良によりステータの強度を十分に確保できな
`いという不具合がなくなり、信頼性、耐久性を向上する
`ことができる。
`【0035】また、分割コア保持部材12の分割コアブ
`ロック10を保持した保持部13は、可変部12aで相
`互に回動できるようになっており、分割コア保持部材1
`2を作業をし易いように適宜にその形状を変化させて、
`巻線コイルの組み付け作業を行うことができるから、か
`かる巻線コイルの組み付け作業が容易である。同様に、
`分割コア保持部材12をその可変部で変形して、各分割
`コアブロック10を環状に配置した状態で一体固定する
`ことができるので、その作業も容易である。
`【0036】さらに、上記実施形態においては、分割コ
`ア保持部材12は被覆部13a〜13fを一体的に有し
`ており、分割コアブロック10の突極11bおよびその
`近傍は該被覆部13a〜13fにより被覆されているか
`ら、組み付けられた巻線コイル7と分割コアブロック1
`0の間には、該被覆部の一部13b,13d〜13fが
`介在しており、巻線コイル7と分割コアブロック10と
`の絶縁性が良好である。したがって、分割コアブロック
`10を別途絶縁被覆するためのコーティング作業などが
`不要となる。このように、本実施形態によると、モータ
`の組立・製造作業が容易であり、その作業工数も少な
`い。
`【0037】また、分割コア保持部材12のかかる被覆
`部13d〜13fに分割コアブロック10の対応する部
`分を挿入または圧入することにより、該分割コアブロッ
`ク10を分割コア保持部材12の保持部13に保持する
`ようにしたので、分割コア保持部材12の被覆部により
`被覆機能と保持機能の両方が実現されており、それぞれ
`の機能を実現するために独立的に対応する構造を設ける
`場合と比較して構成が簡単で効率がよい。
`【0038】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
`理解を容易にするために記載されたものであって、本発
`明を限定するために記載されたものではない。したがっ
`て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
`術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
`である。
`【0039】たとえば上述した実施形態では、本発明の
`モータとしてロータに永久磁石を固定したものについて
`説明しているが、かかるモータにのみ限定されず、ロー
`タに磁石を持たないSRモータでもよく、インナーロー
`タ型でステータの突極に巻線コイルを巻回するタイプの
`モータであれば、全てのものを含む趣旨である。
`【0040】また、ステータコアを構成する分割コアブ
`ロックや分割コアブロックを構成する分割コアプレート
`の数、形状、大きさ、板厚なども任意である。
`【0041】さらに、分割コア保持部材の構成も上記実
`施形態に限定されることはなく、分割コアブロック10
`
`(5)
`
`10
`10
`
`20
`20
`
`30
`30
`
`40
`40
`
`50
`50
`
` 特開2000−184635
`8
`のヨーク部11aの突極11bと反対側の側面を被覆す
`るためのヨーク外面被覆部を一体に形成するようにで
`き、このようにすれば、分割コアブロック10の保持を
`より確実にすることが可能となる。この場合において、
`可変部を該ヨーク外面被覆部に沿って一体に形成するこ
`とにより、可変部の長さを大きくでき、かかる可変部に
`おける強度を向上することが可能である。
`【0042】加えて、上記実施形態では、一対の分割コ
`ア保持部材12で分割コアブロック10を上下から挟み
`込むように保持するようにしたが、被覆部13d〜13
`fの長さ(深さ)を大きくして単一の分割コア保持部材
`により保持するようにしてもよい。分割コアブロック1
`0を分割コア保持部材12に接着剤などで別途接着固定
`するようにしてもよい。さらに、分割コアブロック10
`と分割コア保持部材12とに相対する係合部を設けて互
`いに係合させることにより、一体性を高めるようにして
`もよい。
`【0043】また、分割コア保持部材12のたとえばヨ
`ーク端面被覆部13aの外側に、コイル線の端部を接続
`固定するための単一あるいは複数の金属端子を設けるこ
`とができる。この場合の金属端子の固定方法としては、
`分割コア保持部材12のたとえばヨーク端面被覆部13
`aに外側から貫通しない穴を形成し、該穴にピン状に形
`成した金属端子を圧入固定するようにできる。
`【0044】さらに、分割コア保持部材12の各保持部
`13は、薄肉の可変部12aを一体形成することにより
`相互に連結した構成としているが、それぞれ保持部毎に
`独立的に成型したものをヒンジなどからなる可変部で相
`互に回動可能に連結するようにしてもよい。
`【0045】
`【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、組立
`・製造の作業工数が少なく、信頼性、耐久性に優れたモ
`ータを提供することができるという効果がある。
`【図面の簡単な説明】
`【図1】本発明の実施形態に係るモータの要部を示す斜
`視図である。
`【図2】本発明の実施形態に係るモータのステータコア
`の斜視図である。
`【図3】本発明の実施形態に係るモータのステータコア
`を構成する分割コアプレートの平面図である。
`【図4】本発明の実施形態に係るモータの環状に変形す
`る前のステータコアの要部の平面図である。
`【図5】本発明の実施形態に係るモータの環状に変形し
`た後のステータコアの要部の平面図である。
`【図6】図4のvi−vi線に沿って切断した端面図であ
`る。
`【図7】図6の分解端面図である。
`【図8】従来技術に係るモータのステータコアを示す斜
`視図である。
`【図9】他の従来技術に係るモータのステータコアを示
`
`5
`
`

`

`9
`
`す斜視図である。
`【符号の説明】
`1…モータ
`2…ロータ
`3…ステータ
`4…ロータコア
`5…出力軸
`6…ステータコア
`7…巻線コイル
`8…ヨーク部
`9…突極
`
` 特開2000−184635
`10
`
`10…分割コアブロック
`11…分割コアプレート
`11a…ヨーク部
`11b…突極
`11c…円弧部
`12…分割コア保持部材
`12a…可変部
`13…保持部
`13a〜13f…被覆部
`14…接着剤
`
`(6)
`
`*
`
`1010
`
`*
`
`【図1】
`
`【図2】
`
`【図6】
`
`【図3】
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`【図4】
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`【図8】
`
`6
`
`

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`(7)
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` 特開2000−184635
`
`【図5】
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`【図7】
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`【図9】
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`7
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